勝負の分かれ目
野球だけでなく、スポーツを何回も見ていっていくと
勝敗の分かれ目がわかるようになる
「勝ったのは強いから、負けたのは弱いから」
という白黒思考、単純思考ではなくて
「なんで勝ったのか?負けたのか?
野球だったらピッチャーの調子はどうだったか?打線は?守備は?走塁は?バントなどの小技は?監督の采配は?球場の気候、雰囲気は?」
などのいろいろな視点から考えられるようになる
「なんで勝ったのか?負けたのか?」
というところをいろいろとみていくと
「このチームはエースを中心として守備力で勝ち切るチームだな」
「あのチームは4番を中心として打力で打ち勝つチームだな」
といった、いろんなチームの特徴などが見えてくる
ここらへんを見れるようになると
「なるほど!このチームは他のチームに比べてここが良いんだな!こういうところが良いんだな!
だから強いんだねー、わかるよー」
「このチームはここが課題なんだね・・・。ここを良くしたら勝てるようになるんだねー、わかるよー」
ということがわかるようになってきて、スポーツを見るのが面白くなっていく
これらを見ながら試合を見ていくと
「序盤のリードを守り切ったのが今回の勝因だな!
一方の負けたチームは、7回裏に無死満塁で無得点に終わったのが痛かったな・・・
あと、4番がノーヒットと、相手バッテリーにマークされてうまく抑えられたな・・・」
といった試合の分かれ目なども見えるようになる
試合の流れを見る
特に実力があるチーム同士の対決だと、試合の流れが大事になってくる
よく高校野球の甲子園の試合では
「ここまでの試合をご覧になって、どう思われますか?」
「そうですね。ここまでは先攻の高校のペースで試合が進んでいますね。後攻の高校は相手投手をいかに攻略していけるかがカギでしょう!」
とNHKの試合中継で実況と解説が話している
このように試合では、いかに流れや主導権をつかめるかが大事になる
「ちょっとこの試合は勝つのは厳しいかな・・・と思っていたけど、あの一打で勝てそうな気になった」
と、拮抗した試合は1打、1つのエラー、1つの四球といった、1つプレーで流れがガラっと変わることがある
このような試合の流れを見れるようになると、いろんなことが見て感じられるようになる
監督の采配
特にプロ野球の場合は選手の役割分担がちゃんと分けられていることが多い
ピッチャー
先発ローテーション 試合の最初から投げる人。9回完封、完投するのが理想だけど、100球ぐらい投げて交代することが多い
リリーフ、中継ぎ 先発のピッチャーが降板したあとに投げる人
抑え、クローザー、守護神 勝ってるときに9回から投げる人
セットアッパー 勝ってるときに8回を投げて、抑えにつなぐ人
対左のワンポイント 左バッターは基本的に左ピッチャーは打ちにくいので、左バッターを抑えるために出てくる人
野手
スタメン、レギュラー スターティング メンバー。試合の最初から出ている人
代打要員 主に試合終盤に代打で出てくる人。右打ち、左打ちとそろえていることが多い
代走要員 主に試合終盤に代走で出てくる人。
守備要員 主に試合終盤に守備固めで出てくる人
というように役割があることが多い
ピッチャーを続投させるのか、交代させるのか?
どこで代打、代走を出して勝負するのか?
ランナーが出た場面で、このバッターに打たせるのか?バントさせるのか?盗塁か?ヒットエンドランか?
というお互いの一球一球の読み合いも野球の醍醐味だ
また、これらの選手でどう打順を組むか?
というのを見るのも面白い
投手の継投の難しさ
特に投球数が100球を超えているピッチャーをどうするかが難しい
人間の筋力や体力等の関係から、これまで良いボールを投げていたピッチャーでも、疲れが出て打たれ始めることもある。あと相手チームのバッターが順応して打ち始めることもある
また、先発ピッチャーというのは基本的にまた来週、再来週と毎週投げてもらう必要があるので、また来週以降にがんばってもらうにも、ちょっと余力を残して代える事が多い
だから100球を超えたピッチャーは交代させることが多い
ただ、代わったとしても、交代したピッチャーがちゃんと抑えるとは限らない・・・
全然ダメで打たれまくるかもしれない・・・
それよりは交代させずに、そのまま続投させたほうがいいかもしれない・・・
けど、疲れが出て、次の回は打たれるかもしれない・・・
じゃあ代えたほうがいいが・・・
難しい・・・
このようなところに注目して
「やっぱりここでピッチャーを代えるよね・・・」
「あれっ、ピッチャーを代えないんだ・・・」
「こういう展開だと、やっぱりここはバントだよね・・・」
「えっ、ここでバントさせるの?わからない、わからないよー・・・」
「やっぱりここで代打だよね・・・」
といった監督の采配を見ていくのも面白い
チームの戦力
「野村克也の勝利の方程式」という20年前ぐらいに書かれた本で、プロ野球で野村克也が挙げた優勝するチームの条件として10個挙げている
- 絶対的な抑えがいる
- 先発の柱が3本揃っている
- 軸となる外国人選手がいる
- 一、二番打者の出塁率がいい
- 捕手がしっかりしている
- ベテラン、新鋭に伏兵がいる
- 足のある攻守の要がいる
- 下位打線が充実している
- 平均年齢が25~27歳
- 監督の采配が良い
特に1,2,3が大事だと言っている
2は先発ローテーション投手は5,6人は欲しいかな・・・
3は外国人選手ではなくてもいいが、4番打者などの打線の軸となる選手は欲しい
1は抑えだけでなくて、セットアッパーなどのリリーフ陣がもうちょい充実しているといいな
6もよく言われる。ベテランと若手のバランスが良いチームが良いとされる
若手中心だと若さと勢いで一気に勝ちまくるときもあるけど、ちょっとチームの調子が悪くなると、チームを立て直せずにずるずると連敗しがち。あと優勝争いの勝負ところで、経験の浅さからうまく勝ちきれない脆さが出ることが多い
かといってベテラン中心だと、リーグの中盤の夏場に疲れが出て、チームの調子がガタッと落ちがち
9は平均年齢が27~29歳ぐらいのが良い気がする
5のキャッチャーが一番大事。あとショート、セカンド、センターの(俗に言うセンターライン)守備力というのはすごく大事
プロ野球の話ではあるけど
高校野球などのアマチュア野球でも参考になる
「このチームってそれぞれの役割に、そのスペシャリストみたいなのがちゃんといるんだろうか??」
と見ていくと、強いチーム、バランスが取れたいいチームなのか、そうでないのかがわかる
これらを見ていくと
「このチームは投手力がいいから勝っているんだねー、わかるよー」
「このチームは打線がいいから勝っているんだねー、わかるよー」
などのチームの特徴が見えてくる
本当は攻守にバランスが良いチームが理想だけど、なかなか難しい・・・
プロ野球のペナントレースでも甲子園でも、バランスが良いチームが優勝することが多い
ある程度は試合経過を予測できる
そうやってチームの特徴が見えてきたら
「次の試合は両チームのピッチャーが良いから、1-0、2-1あたりのロースコアの試合になるんじゃないかな?2-0ぐらいでAチームが勝ちそう」
「次の試合は両チームの打撃が良いから、8-7あたりの打ち合いの点の取り合いになるんじゃないかな?8-5でBチームが勝ちそう」
と、次の試合がどうなるかがなんとなく予想がつくようになる
一発勝負は何が起きるかわからない
まあ、野球の試合というのはやってみないとわからない・・・
ロースコアの試合になると思っていたら、意外と打ち合いになったり
打撃戦になると思ったら、意外と0-0が続く試合になったりする
特に高校野球、WBCなどのトーナメントの一発勝負は何が起きるかわからない
去年のWBCの決勝戦は日本代表がアメリカ代表に勝つアップセットを成し遂げて優勝したように
番狂わせが起きることもある
今年の夏の甲子園が関東一と京都国際の決勝になって、京都国際高校が優勝すると予想した人は少なかったんじゃないかな
健大高崎、報徳学園、智弁和歌山、大阪桐蔭が序盤に敗退したのは意外だった
このように、野球は何が起きるかわからない・・・
野球は何が起きるかわからないので、野球を見ていると、予想外の結果になることへの耐性はつく
ただ
「どうせ何が起きるかわからねえんだから、予想するだけ無駄だ」
と思って試合を見るのと
「こういう試合になる。と思ったらこうなったな・・・」
と予想しながら試合を見るのとでは大違い
そうやって自分の予想が当たった経験も、外れた経験もいろんな経験を積んでいくことで、だんだん予想の精度や、いろんなことを見る力も上がっていく
予想を外すのは恥ずかしいことだけど、失敗を恐れないことも大事だ